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  露骨すぎます!

9月14日、(社)日本経済団体連合会は「平成24年度税制改正に関する提言」を発表した。菅前首相は、前年の税制改革で、経団連の要求を丸呑みどころかおまけまでつけて法人税率の引き下げを打ち出した(まだ未実施)。
 財務省・主税局も経団連の要求については丸呑みの姿勢である。
 過去には、グループ法人税制を経団連の要求どおりに創設した実績もある。
 とにかく、民主党政権は財界とアメリカにはほとほと弱く、いいなりである。
 復興財源確保を巡る動きでも、法人税に関しては、これはもう開いた口がふさがらないほど、経団連のいうがままを打ち出している。
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  消費税についても基本的姿勢は経団連の路線と同じで、タイミングだけの問題といわれている。財務省は応援団だと思っているだろう。
 日本経団連の要求がほぼ実現してしまうのが今の政治である。税制の今後をみる上で、税制を国民本位に組み上げていく上で、経団連の要求を知り、国民的反撃を適切に行わないと、国民は大変な負担を強いられることになり、国の運営も危うくなりかねない。
 今の日本の状況は、経団連の要求を受け入れてきた結果なのであって、その反省もない税制改正要求は厚顔にもほどがあるというものだ。

 経団連の税制改正要求の抜粋は以下。本当に露骨な要求である。
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I.はじめに

 経済活動の主体は国民と企業であり、雇用の主体は企業である。企業活動の活性化が果たされなければ、安定した国家運営は実現できない。また、社会保障と税・財政の一体改革をスピード感を持って推進することが不可欠である。バブル崩壊以降、日本の経済構造は大きく変化している。民間消費支出がGDPの約6割を占める経済構造に対応した税体系の再構築を急ぐ必要がある。特に高齢化の進行により社会保障を中心に増大が避けられない歳出に対しては、消費税の拡充による歳入確保が欠かせない。

II.復興財源論と平成23年度税制改正における残された課題

 復興債に係る償還財源については、基幹税(消費税、所得税、法人税)を中心とする臨時的な増税が検討課題とされているが、単に「取りやすいところから取る」という安易な発想に陥るべきではない。必要額、経済への影響、企業の競争力強化等を総合的に踏まえ、国民的な議論を行い、特定の税目に負担が偏らないかたちで結論を出すべきである。
 消費税については、「社会保障・税一体改革成案」中の税制抜本改革との関係を整理する必要があるものの、経済への影響が最も中立的であり、数兆円単位の財源を短期間で捻出することが可能であることから、選択肢として排除すべきではない。一方、所得税・法人税については、増税と引き換えに、経済活力が大きく損なわれ、負担が納税者・利益法人に偏る。

 まずは法人実効税率の5%引き下げを早急に実現すべきである。したがって、第3次補正予算とあわせ議論されることとなる平成23年度税制改正法案の未決着事項のうち、特に法人税改革については、一体として成立・施行すべきである。
 復興財源として法人税についても何らかの負担増を行うのであれば、そのネット減税分を限度として付加税を時限的に課すか、施行を一定期間遅らせる方式とすべきである(いずれも3年以内)。現行制度をもとに単純に付加税を課したり、平成23年度税制改正法案のうち課税ベースの拡大のみを先行実施したりすることによって、純増税を行うことは絶対に容認できない。

III.税制抜本改革
1.消費税
 消費税は、年齢・属性にかかわらず、国民で負担を広く分かち合う税目であり、経済活動に最も中立的であることから、財源として最もふさわしい。また、民間消費支出がGDPの約6割を占める経済構造においては、消費こそが担税力を有する。そこで、消費税を社会保障給付費に充てる方針を明確化したうえで、税率を引き上げ、基礎年金、高齢者医療、介護、子育て支援に係る給付の自然増や税負担割合の引き上げ分に充当すべきである。その際、一層の社会保障給付の効率化・重点化もあわせて実施すべきである。
改革の第一段階として、税率を2015年度までに10%まで、段階的に引き上げるべきである。必要額や税率変更に伴う事業者のコスト等を勘案すれば、1回の引き上げ幅は1%ずつでなく、少なくとも2~3%とすべきである。

 仕入税額控除に係る95%ルールの廃止については、事業者の事務負担等に配慮し、税制抜本改革時まで施行を見送るべきであり、関係者の意見を十分に踏まえつつ、改めて検討を行う必要がある。

2.法人所得課税
 まず、平成23年度税制改正法案に盛り込まれた法人実効税率の5%引き下げを先行して実現するとともに、早期に法人実効税率を主要国並みの30%まで引き下げるべきである。その後も、さらにアジア近隣諸国と均衡する水準、すなわち25%程度まで速やかに引き下げるべきである。
 なお、法人実効税率を30%~25%まで引き下げる際には、国税の法人税率の引き下げのみならず、地方の安定財源確保とあわせ、地方法人所得課税についても、大幅な縮減を含む見直しが不可欠である。

3.個人所得課税
 個人所得課税の最高税率の引き上げ(恒久措置)については、経済活力に悪影響を及ぼす可能性があり、国際的な整合性の観点からも慎重に検討すべきである。