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  党利・党略の民主・自民・公明の「密室協議」

 

 民主、自民、公明3党の密室協議をへて確認された、民主党の政権公約(マニフェスト)見直しの合意は、2009年総選挙での民意を踏みにじるだけでなく、政治への信頼を根本から問う事態だ。

 3党合意は、総選挙で民主党に託した国民の願いをいとも簡単に裏切り、国民に対する公約を党利党略で投げ捨てるものだ。

 民主党が総選挙で国民に公約した主要政策、①高速道路無料化 ②高校授業料無償化 ③農家への個別所得補償の見直し、なかでも金看板政策ともいえる ④「子ども手当」の廃止 → 児童手当復活は、国民への約束を裏切り、バラマキと批判してきた自・公に屈した形だ。

 消費税増税、沖縄・普天間基地の押し付けなど数々の裏切り同様、自・公政治への回帰である。

 貧困と格差を拡大してきた自・公政治と決別し、世界では当たり前の「高校授業料無償化」「子育て支援・子ども手当」を求める国民の願いは、国民不在の党利・党略で踏みにじられた。

 

  3党合意の骨子

 

 ・ 高速道路無料化は2012年度予算概算要求には計上しない

 ・ 高校授業料無償化と農業個別所得補償の見直しを検討

 ・ 2011年度予算の減額補正を特例公債法案の付則に明記

 ・ 法人税減税を含む2011年度税制改革法案は第3次補正の検討とあわせ引き続き協議

 ・ 復興債の償還財源や償還の道筋は第3次補正の編成までに検討を進める

 ・ 1次補正で流用した年金臨時財源を、3次補正で復興債から補填し、そのための財源確保とあ

   わせて検討

 ・ 特例公債法案は速やかに成立

 しかも、特例公債法の成立は菅直人首相の「首」と差替えだ。

 民・自・公が政争の具として駆け引きし、復興債の償還財源の内容や償還ルールなどは、第3次補正予算の編成までに決めてしまう(消費税・所得税・法人税の増税)とまで盛込んだ。まさに、党利・党略的政争以外見えてこない。

 「子ども手当の廃止によって復興財源が捻出できる」と、政党助成金320億円には手をつけず、子育て支援を犠牲にして自画自賛している(子育て、福祉を標榜している)政党など論外である。

 

  増額300万世帯  減額1420万世帯

 

 可決された子ども手当特別措置法案は、「子ども手当」を今年度限り廃止するとした民・自・公3党合意に基づくもので、現行一律13,000の支給額を10月から、3歳から小学生の第1、2子と中学生は月額10,000に減額し、3歳未満と3歳から小学生の第3子以降は15,000円に変更するというもの。(公約は26,000円)

 その結果、増額となる子ども300万人に対し、減額となる子ども1,420万人となる。

 所得税・住民税の年少扶養控除の廃止(―本来、子ども手当の支給月額26,000に替えて廃止―)、支給所得制限とあわせると、ほとんどの世帯で支給額減額、増税、実質手取り額減少となる。

 公約違反どころか、詐欺的3党合意である。

 

  子ども手当  こう変わる

 

          子ども手当の見直し

       (支給月額、2・6・10月に4ヶ月分まとめて支給)     単位:円

 

旧・児童手当

(~20092月支給分)

現・子ども手当

(~201110月支給分)

   見直し後

(来年2月、

6月支給分)

(来年10

支給分~)

3歳未満

10,000

 

一律

13,000

  15,000

3歳~

小学校卒業

第1、2子

 5,000

  10,000

第3子以降

10,000

  15,000

中学生

支給対象外

  10,000

 

 

所得制限世帯

 

年収860万円以上で支給なし

 

 

所得制限なし

年収960万円程度(夫婦と子ども2人世帯の場合)以上で支給なし

 ・ 子ども手当の月額支給額を10月から変える特別措置法は、手当を受取るには市町村の窓口で

  の申請手続きが必要となる。

 ・ また、市町村が手当から給食費・保育料を天引くことも可能となる。

 ・ 実際の受取額は来年2月の支給分から変更となる。

 ・ 現在の支給額は中学生までの子ども1人当たり一律月額13,000円(公約は26,000

  円)だが、子どもの年齢に応じ、上表のとおり10,000円と15,000円とに分かれる。

 ・ 子ども手当は4ヵ月分まとめて2、6、10月に支給される。

 ・ 子どもの支給要件を厳格化するのに伴い、すべての対象世帯に市町村への申請を求める。

 ・ 2009年度までに児童手当を受給していた人は申請を免除される。

 ・ 申請は10月以降、保護者と子どもの氏名や年齢、扶養状況などを記載した書面を市町村窓口

  へ提出する。

 ・ 未申請の人には支給しない。

 ・ 経過措置として来年3月までに申請すればさかのぼって支給される。

 ・ 保護者の同意を条件に、給食費を差引いて手当を支給する仕組みをつくる。

 ・ 滞納が問題となっている保育料を手当から天引きできるようにする。

 ・ 手当の一部をそのまま市町村へ寄付する仕組みを盛込む。

 ・ 来年6月支給分までは所得制限はかからず、すべての世帯が受取れる。

 見直し第2段は来年4月施行の予定で、来年の通常国会で法整備され、子ども手当を廃止し、児童手当(所得制限あり)に移行する。

 子ども手当が廃止され、児童手当に戻っても年少扶養控除の廃止は決まっているため、旧・児童手当時代に比べ減収となる世帯が多く出てくる。

 所得制限が導入される世帯では、年間10万円以上の手取り減、増税となる。

 

 子ども手当とは何なんか ?  未来の宝である子ども、  将来の日本を背負う子どもを支援する  という、壮大な国家プロジェクトとして導入されたはずである。

 民・自・公の政争の具にされ、未来を背負う子どもたちへの支援を切り捨てて良いのだろうか ?

 日本の未来は ?  壮大な国家プロジェクトとしての哲学は ?

 いま一度考えてみよう!