マイナス金利 アベノミクスで経済悪化
日銀のマイナス金利導入は安倍政権の経済政策“アベノミクス”の破綻の証明だ。 金融の量的緩和、異次元緩和を積み重ねたうえ、「万策尽きた」がマイナス金利である。日本経済が尋常ならざる事態、異常な事態に陥っていることの証明だ。 アベノミクスが“粉飾決算”であったことの証明だ。 | 万策尽きた黒田日銀 |
アベノミクスで国民は潤う。大企業が潤えば、日本経済が潤い、やがて国民みんなが潤う。・・・大企業が潤えば、その潤いが国民みんなに滴り落ちる。 ― トリクルダウン ・・・と安倍政権は大見得を切っていたが、大企業のみが潤い、国民の間には“貧困と格差”もたらしただけだ。
マイナス金利は金融セクターを弱体化させ、経済活動にもマイナスの影響を与えかねない。銀行は、お金を“タンス預金”に移されることを恐れ、預金金利をマイナスにすることは難しい。マイナス金利政策のしわ寄せをもろに食う。 融資基準も厳しくする可能性もあり、貸出量が増える可能性はない。 銀行の収益確保はさらに困難になる。
冷え込む個人消費
内閣府が発表した2015年10~12月期の国内総生産(GDP)速報値を見てもマイナス成長。民間12社発表も1.5%減を予想、マイナス成長だ。 安倍政権の唱える「GDP600兆円」どころか日本経済は逆に縮小している。
総務省が発表した2015年総世帯(単身含)家計調査でも、1世帯当たりの消費支出は月平均24万7126円となり、物価変動の影響を除いた実質でも前年比2.7%減少。 2年連続のマイナスだ。
消費支出の水準は比較可能な2000年以降最低である。
GDPの6割を占める個人消費は安倍政権の3年間で4兆円も減少した。 一方、大企業は過去最高益を記録し続け、内部留保(ため込み)は300兆円に達する。
収入が増え、消費が活発になり、経済がよくなる。 とのアベノミクス=トリクルダウンは破綻したと言える。
日本だけの異常
1人当たりの実質労働生産性と実質雇用者報酬は欧米では比例して上昇する。 日本だけが労働生産性が上昇する一方、雇用者報酬が減少する。 異常な事態だ。
経済協力機構(OECD)が発表した世界経済見通しで、2016年の日本の国内総生産(GDP)伸び率は0.8%、(2017年0.6%)である。 ・・・ アメリカ2.0%(2.2%)、ユーロ圏1.4%(1.7%)、中国6.5%(6.2%)、世界3.0%(3.3%)だ。
安倍晋三内閣は史上最悪の内閣だ。安倍首相の暴走を止められる自民党派閥は力を失い、公明党は権力にしがみつくのに必死で安倍首相の暴走を止められる勢力にはならない。みんな陣笠議員で、安倍首相の号令に右向け右である。 この最悪の政権を終わりにする勢力の結集がいま問われている。