マイナンバーに高まる懸念
日本に住民票を持つ一人ひとりに国が12桁の番号を付して管理する共通番号(マイナンバー)法が本年より運用が始まる。(番号通知は昨年10月より始まっている) 世論調査では8割の国民が「不安」を感じている。 マイナンバーは、税や社会保障だけでなく、預貯金口座・医療など官民問わず全ての国民の個人情報を一つの番号で管理するものだ。 国民には殆どメリットはなく、国は、税・社会保険料の徴税強化や年金・生活保護費の給付抑制に使う。今後、個人情報の漏洩や“なりすまし”被害(第三者による個人番号の不正利用・・・韓国では社会問題化)が劇的に拡大するする恐れがある。 | 12ケタの背番号 国民一人ひとり、唯一無二 死んでも番号は消えません |
マイナンバーの通知書には、顔写真付きのICチップ搭載の「個人番号カード申請書」が同封されているが、申し込みは任意である。
「個人番号カード」は無くとも行政の手続はできる。不安や必要がなければ申し込む必要はない。
マイナンバー対応完了企業 14% (日商調査)
日本商工会議所が発表(11/30)したマイナンバーへの対応を尋ねた調査によると「(対応)がほぼ完了している」と答えた企業は、わずか13.9%であった。
「対応する内容は分かっているが、準備にはまだ着手できていない」が21.5%、「具体的に何をすべきか分からない」が19.5%と、41.3%の企業が対応に着手していない状況だ。
対応に要した費用額をみると、100万円以上と答えた企業が3.7%、50万~100万円未満と答えた企業が4.6%、20万~50万円未満と答えた企業が5.8%、20万円未満と答えた企業が16.8%と対応費用負担もままならない。
対応負担では他に、情報セキュリティー対策・マイナンバーの管理、利用等における社内規定の策定、社内への周知徹底、従業員やその家族等からのマイナンバーの収集などだ。
今後、「実際の運用が開始された時、問題は発生しないか懸念している」「パートやアルバイトの人にマイナンバーを求めると、辞められてしまわないかと不安である」などだ。
マイナンバーの取扱い ・・・ 事業主に不安
1月以降、事業者が行政機関に提出する税や社会保障関係の書類に、従業員やその家族の個人番号を記載することが求められてくる。
事業主には、個人情報を扱うことへの不安が広がっている。
ある事業主(20名規模)は、事業主やその家族のほか、取引関係者の個人番号の管理や廃棄を代行するサービス会社に委託した。新たなパソコン機器の購入と設置に45万円、その後も毎月4万~5万円の経費がかかる。
事業主の心配は、サービス会社から番号が洩れることがないか、その際の責任はだれが負うのか? だ。
ガイドラインによると、“委託先に特定個人情報の安全な管理させるためには、委託元(事業主)が委託先(サービス会社)へ『必要かつ適切な監督』が必要”と事業主の「監督責任」を求めている。
ガイドラインは一方、委託先が特定個人情報の安全な管理の実施のために行うべき具体的な内容は示していない。
事業主のみに責任を課している。
どのような委託先を選ぶかは事業主任せ。
漏洩事件が起きても、その委託先を選んだ事業主の責任。
事業主は泣き寝入りするしかない。
全て事業主任せのマイナンバー制度である。
マイナンバー何故? ・・・ 「メリットない」 6割以上
マイナンバー制度について65.9%の企業が「メリットはない」と答えている実態が民間信用調査会社(東京商工リサーチ)のアンケート調査で発表された。
制度のデメリットについては、「情報漏えいのリスク」53.3%、「業務の煩雑化」15.2%、「業務量の増加」12.1%、「コストの増加」8.3%となっている。
世界でも例を見ない『戸籍登録』・『住民登録』・『印鑑登録』で全国民を管理している日本 (世界の各国は大陸であり、人の流入・流出が多く戸籍・住民登録は不可能である。流入者は移民として登録されていることが多く・・・そのため、人にナンバーを付し管理し、兵役<徴兵>に利用しているのが実態である) そんな日本で何故ナンバーが必要なのか? 全く分からない。 政府は、国民の利便性というが、役所の利便性以外思い当たらない。
私は先祖代々日本で暮らしている。 祖先から我が家の戸籍は脈々とつながっている。戸籍謄本を見れば一目瞭然だ。 私は大学に入り、住民票を異動し登録した。そこで成人式の通知も貰い参加した。 社会人となり、印鑑登録を行い、あらゆる場面に対応できるようにした。 その後結婚し、本籍地の異動と住民票の異動を届け出た。 マイホームの購入にあたり住所地で印鑑再登録をした。
日本では、全てのことが『戸籍登録』・『住民登録』・『印鑑登録』で事がなせる。
マイナンバーになったら『戸籍登録』・『住民登録』・『印鑑登録』はいらないのか?
マイナンバーになっても『戸籍謄本』・『住民票』・『印鑑登録証明書』は同時に必要だ。
では何故マイナンバー? 不可思議なマイナンバーである。
早くも「マイナンバー」漏洩 ・・・ それも「役所」
本来記載されるはずのないマイナンバーが住民票に印字されて使用され、第三者に個人番号が漏えいするなどずさんな管理体制(役所)が早くも露呈している。
茨城県取手市では、個人番号が記載された住民票を69世帯、100名に交付し、第三者に個人番号が知られてしまった。
システムの委託業者は「住民票に記載しない設定をしたと思い込んでいた」。市は「番号が印字されないことをテストで確認しなかった」とずさんな管理を認めている。
個人番号の漏洩に関して、取り扱う事業主または従事者には、その漏洩行為に対し「4年以下の懲役もしくは200万円以下の罰金または併科」を課すなど、重い罰則を設けている。
今回の事件は、必要としない個人番号を自公政府の都合で無理やり導入し、十分な国民的議論も周知もなく見切り発車で押し付けてきた国の無責任・ずさんさが招いたものである。
国民には『戸籍登録』・『住民登録』・『印鑑登録』だけで充分である。
国民に何の利益もない個人番号は直ちに廃止すべきである。