年間平均給与は、429万6000円...ピーク時の91.9%まで減少

国税庁のまとめによると、民間に勤める人が2008年の1年間に得た平均給与は、対前年比1.7%減、額にして7万6000円少ない429万6000円となったことが分かりました。
減少率、金額ともに1949年統計を取り始めて以降最大といいます。
平均給与は、1997年の467万3000円をピークに減少に転じ、ピーク時の91.9%、1990年(425万2000円)に近い水準といいます。

年収200万円以下の給与所得者は、1067万5000人と過去最高に...4人に1人

年収200万円以下の給与所得者は、過去最高の1067万5000人に達しました。
全体に占める割合は23.3%で、給与所得者の4人に1人が年収200万円以下の給与所得者となります。
200万円以下の給与所得者が1000万人を超えるのは3年連続です。
年収300万円以下の人も1819万5000人に達し、全体に占める割合は39.7%と、所得が低い給与所得者が増加しています。

1年間通じて勤務した給与所得者は増加しています

一方、1年間を通じて勤めた給与所得者は2年連続で増加し、4587万3000人。民間企業が支払った給与総額、逆に0.8%の減少に転じました。

中小企業の給与所得者ほど給与水準が低い...男女格差も歴然

平均給与の内訳は、給料手当が365万円、賞与が64万6000円となっています。
業種別の平均給与は、電気・ガス・熱供給といった大企業に勤務する給与所得者が675万円とトップで、宿泊・飲食サービスといった中小企業に勤務する給与所得者が最下位の250万円でした。
賞与支払の資金繰りがきびしい中小企業の給与所得者は、大企業の給与所得者に比べ格差も広がっています。
大企業の給与所得者と中小企業の給与所得者、正規社員と非正規社員の格差とともに、男女別の平均給与でも、男性が532万5000円、女性が271万円と格差は依然として解消されていません。

日本社会全体で格差を広がっている状況が民間給与でも明らかになっています。...はたして、公務員給与は?