ke44.jpg

 庶民の生活と営業  さらに苦境に


 5月16日発表された1~3月期国内総生産(GDP)速報値は、物価変動を除いた実質で522兆5750億円(季節変動値)、前期比0.9%増(年率換算3.5%)であった。政府は「アベノミクス効果」と宣伝するが、庶民の生活と営業はさらに苦境に直面している。

  アベノミクスで鳩山邦夫さん
   株の資産が50億円増えた!

a0002_001040.jpg

○ 個人消費 ― 高級品は増、生活必需品は低
 GDPがプラス成長となった要因は、個人消費が拡大したことである。アベノミクス効果 ― 実体はないが、雰囲気と期待感 ― か ?  家計最終消費支出は0.9%増となった。
 株価上昇などによる投資層・富裕層の高額消費の影響である。
 日本百貨店協会は「ラグジュアリーブランドや宝飾品・高級時計などの高額商材が極めて好調に推移」としている。
 一方、スーパー売上高は12ヶ月連続で前年同月比マイナス。コンビニ売上高も3月で10か月連続のマイナスだ。
 3月の景気ウォッチャー調査でも「客数が減少している」「一般食品などの生活必需品の動きが悪い」と寄せられている。
 高級品の売上が好調で、生活必需品の売上が低調なのは、所得と雇用が低迷し、貧富の差が拡大しているからだ。

○ 円安 ― 輸出は増、原材料費・生活必需品は高
 GDP速報値は、輸出が3.8%増と4四半期ぶりにプラスに転じた。「円安」により一部輸出企業が潤う一方、重油をはじめとした原材料費の高騰で農業・漁業、中小・零細企業者や電気・ガス、小麦・食料品、トイレットペーパーなどの日用品などの物価上昇で国民の生活は苦境に立たされている。
 設備投資の分野においても「異次元の金融緩和」に踏み出したにもかかわらず、民間企業設備投資は△0.7%と、円安で輸出は増加しているにもかかわらず設備投資は増えていない。しかも長期金利は上昇し、賃金は低下している。

  中小企業への貸出比率は最低

 三菱UFJ、みずほ、三井住友ファイナンシャル・グループの三大メガバンクの中小企業むけ貸出比率は、2013年3月期決算で60.4%とリーマンショック直後を下回り最低となった。
 各行は中小企業向け貸し出しを減らす一方、海外向け融資は拡大し、過去最高の利益を上げている。
 安倍政権の経済政策「アベノミクス」による(実体のない)「円安・株高」(乱高下)効果は、消費を押し上げたものの、外食、娯楽、高級品に偏っており、「円安」は輸出大企業を潤わせているが、輸入物価を押し上げ、農業・漁業、中小企業、国民生活を圧迫している。

 住宅投資は消費税増税を睨んだ駆け込み需要がみられるが、足元では金融緩和の下で住宅ローン金利は上昇している。

 消費税増税と合わせ、「アベノミクス」経済政策は国民生活に大きな負担増となっている。

 国際通貨基金(IMF)のラガルド専務理事は講演で、世界の格差と貧困が深刻化していることに懸念を表明した。同氏は「貧困削減のための安定と成長」のテーマで格差拡大への民衆の不満があると強調。世界の人口の0.5%にすぎない富豪が富の35%を独占している。アメリカでも所得上位1%の富裕層が得た所得がこの25年間で国民全体の8%から18%に増加していることを挙げ、経済成長と公平性はお互いを補強するものであり、経済の安定確保にとって貧困の減少は不可欠であるとの見解を述べた。

  「円安」・「悪影響」 3割超 ・・・ 中小企業

 全国中小企業団体中央会が発表した「下請中小企業における円安の影響に関する緊急アンケート」によると、3割以上の中小企業が現在の円相場によって「経営に悪い影響がある」と答えている。
 「悪い影響がある」と答えた企業のうち33.4%が「原材料費の価格上昇を販売価格に転嫁できない」ことを要因にあげ、4.2%が「円安を理由に発注元からコストダウン要請が強まった」と答えている。

  自前で財政立て直せ !  助成金に頼る政党

 大増税と負担増を国民に押し付け、自らはガッポリ助成金を受け取っている政党。1995年から2012年まで18年間、28の政党が総額5677億円の政党助成金を山分け、受け取っている。解散・消滅・剰余金があっても返還していない。国民の税金がこんな形で山分けされていいものか ?
 党本部収入に占める政党助成金の割合は、自民党(72.5%)・民主党(83.2%)・公明党(17.9%)・社民党(52.5%)・みんなの党(96.8%)・維新の会(77.4%)である。(共産党は政党助成金を受領していない)
 各政党は社会保障改悪の中で、「自立・自助」を強調している。
 各政党に問いたい。自ら自立・自助を率先し、国民の税金に頼らず、自前の財政を確立したら !