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   23年度税制関連法案に熱気あふれる討論

 2011年度全国税制懇話会春季研究集会は、第23回総会をかねて8年ぶりに沖縄県北谷町美浜で開催された。
 事務所から3名(宮澤、小田川、石富)が参加した。
 会場となった北谷町美浜は、沖縄本島中部に位置し、米軍基地跡地にできた街。前方に広がる海は、沖縄戦で米軍の上陸地となったところ。極東最大の嘉手納米軍基地の隣である。
 町内には基地外基地ならぬ米兵の基地外居住のマンション街があり、さながら外国の居住地を思わせるとこである。
 研究内容は、
 1 「平成23年度税制改正の概要・租税訴訟の法解釈を考える」(山本守之先生)
 2 「報告・税務の現場から」(全国税労働組合中央本部)
 3  実践報告 ⅰ 「不適切な税務行政に対する『苦情申立書』」
         ⅱ 「情報公開活動の10年」
         ⅲ 「激震・神戸からの発信」(災害関連税制のあり方)
であった。
 とりわけ、50年ぶりに改定される国税通則法は、内容が明らかになるにつれ「改悪反対」の声が強まる中、実際の税務実地調査を想定すると税務権力の強大さが納税者の生活権、営業権、財産権を一方的に侵害される恐れがあることが議論された。
 現状は、国税通則法改定案は先送りされ、分割された平成23年度税制改正案が6月22日成立した。
 分割された平成23年度税制改正は、分割前の当初法案と異なる部分はないが、成立時期のずれ込みと期限切れ租税特別措置法をつなぎ法で単純延長していたことの影響で、適用時期や期限に注意すべき改正項目が少なくない。

 平和 ・ 基地めぐりに参加 


 研究集会が終了した後、沖縄の仲間の案内で「平和・基地めぐり」に参加した。
* 基地外米人住宅 ・・・ 基地内に「思いやり住宅」が建設される一方で、基地外にも出現した豪華米兵住宅の事態

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* 砂辺馬場公園・米軍上陸記念碑 ・・・第2次大戦時・4月1日米軍上陸地点
* 砂辺地区 ・・・ 嘉手納空軍基地を離発着する米軍機、殺人的な爆音超直下にある集落はどのような状況下にあるのか
* 嘉手納基地・安保の丘 ・・・ 極東最大といわれる嘉手納空軍基地。面積2,000㌶、弾薬庫を含めると約4,600㌶。嘉手納町面積の83%が基地で占められている。一方で、基地内はリトルアメリカそのもの。アメリカ軍にとってのショーウィンドウともいえるのがこの基地。機能維持のために寛大な財政支出をする日本政府。
 過去2回、基地に隣接する周辺自治体の住民が殺人的爆音に抗議し、爆音訴訟を起こしている。
* 沖縄市・空港通り ・・・ 嘉手納空軍基地第4ゲートから沖縄市胡座十字路へのルートを通称空港通りと呼ぶ。横文字の看板が立ち並ぶこの通りを「アメリカ的な雰囲気」と観光情報は伝えるが?
* キャンプフォスター基地部 ・・・ 米軍フェンスに囲まれた国道を走る。基地の向こうに見えるものは?
* 沖縄国際大学 ・・・ 2004年8月13日午後2時過ぎ、大学本館ビルに米軍ヘリが墜落。その惨状と事故処理は
* 嘉数高台 ・・・ 沖縄戦の概要を知る場所。沖縄戦最大の激戦地でもある。戦場と化した嘉数~首里にかけての中部戦線はどんな状況だったのか
* 米海兵隊普天間飛行場 ・・・ 沖縄戦のさなか、住民不在・占領状態のままつくられたのが普天間飛行場。戦時国際法違反のまま今日に至っているのがこの基地。「世界一危険」(ラムズフェルド)と言わしめたほど飛行場周辺にひしめく住宅や学校・公共施設。住民に及ぼす被害の実態を知る。