
仲間のA税理士から有難い情報が届いた。
とんでもないことになっているので気をつけろというのである。
ことの次第は次の通り。
A税理士は、5月決算の法人数社分の申告を7月中旬にe-Taxで送信した。
一息ついていたところ、ある会社の申告書で別表10(8)が提出されていないと税務署から連絡があったという。
その会社は倒産防止掛金を支払っているので、A税理士は別表10(8)を作成し、言うまでもないが一括送信していた。「適用額明細書」にもしかるべく該当番号と金額を記載して送信している。
前期分も同じソフトで同じ別表をe-Taxで送信しており、何の問題も生じていない。
ところがである。税務署の担当者から、ソフト上で別表10(8)を作成してもe-Taxは受け付けないので、その別表をPDFで作成し、それを添付して再送信してほしいと言われたという。
期限内であったので、再送信で事なきを得たが、7月末を徒過していたら倒産防止掛金の損金算入が認められず、否認を受けることになる。当然税理士の責任問題になるところであった。
別表10(8)なんてものは、ごくありふれた別表であり、毎年何の支障もなく自動的に申告書の一部としてe-Taxで送信受理されているものである。
A税理士からの情報を受けて改めて確認してみると、国税庁はかなりの数の別表はe-Taxではデータ取り込みができず、この9月迄はPDFにして添付してくれというのである。
改めてわが事務所のe-Taxソフトを確認すると、別表10(8)は送信できていないと警告が出ている。
情報をくれた税理士同様、当事務所もこれまで問題なくデータ送信できていた。
何のことはない。e-Taxを「鬼対応」で推し進めている国税庁の都合で、いまはデータ取込みができないというのである。
税務署側も添付漏れを想定して、いちいちチェックして連絡をしているのであろう。
いやはや、DX推進を叫ぶお役所の、実に見事な「お役所仕事」で、何とも無駄な作業を強いられている。有体にいえば、「欠陥商品」である。
民間でこんなことをしていたら、客にそっぽを向かれ即倒産になるだろう。
民間では、「欠陥商品」を押し付ける悪徳商法が通用するはずもないからだ。
オンラインツールを全面的に活用して、調査までそれでするとしているのだが、DXを進めるそもそもの発想と実際の進め方が精緻に組み立てられていないのではないか。
組織全体をAIに監査してもらってはどうだろうか。その結果をぜひ公表してもらいたい。

