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 あけましておめでとうございます。
 旧年中はご愛顧有難うございました。
 税理士法人むさしの会計一同、みなさまのお役に立てるよう全力で業務にあたりました。お陰様で、みなさまから好評価をいただき、新たな年の励みになっております。
 2025年もお役に立てるよう奮闘する所存ですので、よろしくお願い申し上げます。

 昨年は所長の宮澤義雄が夏に病気を発症し、長期入院を余儀なくされました。
 現在もリハビリ中という不測の出来事がありましたが、大きな混乱もなく業務を進めております。
 また、昨年は単年度の減税として「定額減税」なる施策が持ち込まれました。
 物価高をカバーする政策減税であり、一部の高所得者を除いて大多数の国民に影響することから、減税や給付金がもれなく実行されるよう、会計事務所としてはソフト改定費などの金銭面や作業時間の面で大きな負担となりましたが、2024年中になすべきことは正確に処理することができました。
 引き続き、2025年3月の確定申告でも「定額減税」に対する処理を誤りなく行う必要がありますが、ぬかりなく準備を進めておりますのでご安心ください。

 昨年の総選挙で「103万円の壁」が争点となり、「裏金隠蔽の壁」問題とも相まって、自公政権が過半数割れするという変化が起きました。
 これは政治上大きな変化であり、まさにその結果として、昨年12月20日に発表された与党税制調査会の税制改革大綱では、所得税の「壁」
を123万円に引き上げるとの改正案が提示されました。
 確かに極めて不十分で場当たり的な改正案ですし、それを裏付ける財源が措置されていない問題など、「目くらまし的」な動きですが、「壁」を動かしたということは大事な成果ですから、評価してよいと思います。

 実は、「壁」の問題では、「1億円の壁」もあるのです。所得階層で1億円以上の人たちの税負担率が急減します。これも一時マスコミでも取り上げられ、金持ち優遇税制に対する批判が高まりました。
 そこで自公政権は、ごくごく一部の超高額所得者に対する付加的な所得税改正を行い、批判をそらす手を打ちました。お茶を濁す程度のゴマカシなのですが、その後、マスコミの批判記事はパタリとやみ、昨年の総選挙では争点にもあがりませんでした。

 だからだめだというのではありません。
 ここから教訓を引き出すべきではないかということを申し上げたいのです。
 世界でも日本でもあちらこちらに大きな「壁」があります。「人種隔離の壁」、「裏金隠蔽の壁」、女性を突き落とす「ガラスの天井」もあります。
 これらの壁や天井は取り払うことができるという展望が、「103万円の壁」を巡る動きからくみ取れるのではないでしょうか。
 つまり、壁を作っている権力者に対する世論の強さが壁を突き崩すことになるのだということを、教えているのです。
 これほどわかりやすい教訓は最近ではありません。

 というわけで、昨年は民主主義に関して大きな教訓を得る年になりました。
 その教訓を活かし、よりよい社会を築くために、税務会計の専門家集団として税理士法人むさしの会計一同大いに励みますので、2025年もどうぞよろしくお願い申し上げます。
 みなさまのご健勝と、2025年がいい年になりますよう心からお祈り申し上げます。

  2025年1月1日
   税理士法人むさしの会計 一同