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  確定申告・初日  国税庁包囲行動

 所得税の確定申告が始まった2月16日、森友・加計疑惑に怒る市民が、安倍首相、麻生財務大臣、佐川国税庁長官に抗議する行動を全国で一斉に起こした。
 徴税行政トップの佐川宣寿・国税庁長官に対しては学校法人「森友学園」への国有地売却(国有財産=国民の財産の不適正売却=8.2億円の値引き)をめぐる批判が高まったまま確定申告時期を迎え、この日、多くの市民団体が各地で抗議行動を展開した。
 国税庁が入る東京・霞が関のビルは、「森友・加計問題の幕引きを許さない市民の会」の呼びかけに大勢の市民が国税庁を包囲、佐川長官の罷免など求めて声をあげ「納税者一揆」を思わせる事態となった。
 国税職員からは、「税金の話をしにくい・・・」と弱音が洩れていた。

   参加者の声  市民の感情

 参加者・市民の声を拾ってみた。

 プラカードから
・ 「納税者一揆」
・ 「資料を破棄した。ウソの答弁」
・ 「国民の財産をお友達に横流しするな」
・ 「ウソ・ごまかし・ふざけた国会答弁を許さない」
・ 「国民をなめんな」
・ 「佐川さん、安倍さんウソはだめよ。税金返せ」
・ 「佐川さん・昭恵さん、証人喚問で説明しろ」
・ 「国会答弁、納得している7.3%・納得していない80.7%」

 参加者の声から
・ 「国の不正には、声をあげ続けたい。声をあげなくなったら民主主義は終わる」
・ 「自営業で確定申告をしていた。申告はとても厳しく、書類の不備なんて絶対通用しなかった」
・ 「税務調査の時、真実を話しても信用してもらえず、税務署からはひどい目にあった」
・ 「1件・売上の領収書を紛失し計上を忘れた。税務調査で隠蔽だと言われ重加算税を取られた」
・ 「自分は書類を捨てておいて、納税者には『書類をとっておけ』とは矛盾している」
・ 「佐川さんは昭恵(安倍首相の妻)守って出世したようにしか見えない」
・ 「もっともウソをついてはいけない人たちが平然とウソをついている。許せない」
・ 「家事やパートなど、生活のため・子供のためと稼いだ大切なお金。それを税金という形で受け
 取る組織のトップが国民に向き合おうとせず、逃げ回っているばかり、バカにしているとしか思え
 ない。やましいことがなければ堂々と出てくるべき」

   インターネット上にも様々な声が投稿されている

 包囲行動には、立憲民主党・日本共産党・民進党・希望の党・社民党・自由党の各党も参加し、「まぎれもない口裏合わせだ。佐川長官の証人喚問が必要だ、大本には安倍首相と妻の昭恵さんの責任がある」等とあいさつした。 ・・・ 公明党・維新の会は何を考えているのだろう 声がない ?

 佐川氏は徹底的に庇護され、雲隠れして表に出てこない。  一方、籠池夫妻はいまだに収監されたままだ ! 一般的な刑事事件に比べ異常な長期収監だ。 ここにも刑事司法が○○の忖度で釈放しないのではと疑いたくなる。 釈放して籠池夫妻に喋られたくないとの意が介在して ? 公正・公平ではない ・・・

   意図的な忖度  意図的な隠ぺい  意図的なウソ

 佐川氏は国会で、国有地売却交渉の文書も面談の記録もすべて「破棄し、残っていない」と一貫して答弁。 売却価格の決定や価格そのものについても「適正だった」と説明していた。 しかし、新たに判明した内部文書や調査などでことごとく虚偽だったことが明らかになってきた。
 新たな内部文書が出てくる前(会計検査院に示さなかった)の時点でも会計検査院は、値引きの“根拠”とされたゴミの量は「最大7割も過大」だったと指摘。 また、売却価格についても「十分な根拠がない」と指摘してきた。

 安倍首相や昭恵夫人との癒着関係にある森友学園への不正な国有地売却が行われた可能性がある記録を意図的に隠ぺいしたことは明らかだ。

 国有財産=『国民の財産』である国有地を、首相夫妻と特別の関係のある学校法人へ法外な安値で売却した責任は誰がとるのか ?  だれ一人とっていないのは異常である。

 税務調査で国税庁は、納税義務者の責任に対して、架装・隠ぺい・虚偽は重加算税を課してくる。

 税理士として、最大限の注意をはらい、納税者を指導しているところだが。

   「自発的な納税義務」  国民には迫る

 佐川氏は昨年7月、国税庁長官に“栄転”した。(昭恵夫人を守った論功行賞と言われる)
 国税庁に記者会見記録が残っている(記者会見記録ですら9代残っている)9人の歴代長官のなかで唯一、長官就任時の記者会見を佐川氏は行っていない。 就任後、一度も会見を行っていない。
 表舞台に出てきたのは唯一、税理士業界紙「税理士会」に記載された対談記事だ。 ・・・ (長官は、税理士を御上の岡っ引き、手下と考えていたから対談したのかな ? )

 「納税者の自発的な納税義務の履行を適正かつ円滑に実現する」
 「納税者や税理士の皆様から信頼される組織運営」「適正・公正な課税・徴収の実現」と対談で語っていた。

 一国民、一税理士として佐川氏に言いたい。
 「国民の公僕たる公務員として、隠ぺい・雲隠れせず、自発的に真実を述べ、適正・公正な国体運営を実現し、国民の信頼に応えるべし」  と