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  脅迫的な文書 ・・・ 「強制処分随時執行通告書」

 以下、東京・大田区の納税課が住民税を滞納(住民税未納額195,300円)している区民へ送りつけた文書である。


  ≪強制処分随時執行通告≫
 ・・・累積滞納になっているのはごく一部の方のみであり、組織を挙げて積極的・多角的に処分を随時進めます。
 悪いことは申しません。寝耳に水のような突然の処分執行の前に、大至急納税課窓口まで滞納額全額をご持参ください。期限までに連絡も納付もない場合、予定通り大変厳しい処分を執行します。◎ 事務所等の捜索を進めております。突然大量の調査員と訪れ、不在の場合も鍵を破壊して執行します。

   実際に納税者宅に投げ込まれたビラ
     (クリックで拡大)
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   文書催告 ⇒   差押  ⇒   ★強制捜索
     強制処分目前の状況です !

   自主納付していただくのが一番です。まずは納付いただくよう促します。

 ・・・納付いただけない場合、やむを得ず差押処分を執行します。年間数千件の実績があります。なお、銀行や保険会社の他に、勤務先や取引先にも調査が及ぶため、社会的な信用が著しく低下する場合もあります。

 最終手段として、自宅や事務所の強制捜索を定期的に執行しております。警察官が同行して滞納者宅の捜索を行います。本人にとっては寝耳に水の出来事で、かなりの衝撃を伴うことになります。強制処分のため、留守の場合は、鍵を破壊して室内に侵入します。多人数で実施するため、ご近所への影響も少なくありません。 

 悪徳サラ金業者が10年以上前に使用していたチラシである。 (いまは禁止されている)
 こんな文面、行政機関が公然とばらまく。信じられないことが発覚した。

   大田区役所納税課に抗議! ・・・ 大田3民商

 7月13日、大田区内の3つの民商が参加する3、13重税反対実行委員会と民主団体は滞納している「区民を犯罪者扱いし、脅迫する文書であり、大問題である」と、大田区に文書の撤回と民主的行政を求めて申入れを行い、「このような文書は区が出す文書としてふさわしくない。まるで犯罪捜査をするような文書。許すわけにはいかない」と抗議した。

   悪代官とその手下 ・・・ 平成の時代も生きている

 申入れと抗議に対し大田区の納税課長は、 「法的に決められた範囲内で行っている」 「送付された文書がきつい内容であるということであれば、改善することを検討する」 「私が判を押して出した文書である」と開き直りの回答に終始した。

  税の集め方<応能負担> ・ 税の使い方<所得再配分>

 時代劇にはよく出てくる。 “年貢を納められない農民が悪いのか” “納められない年貢を課す代官が悪いのか” ・・・テレビを見る限り私たちは代官が悪いと思う。
 事務所のホームページにも再三掲載しているが、いま、国民健康保険料・国民年金・介護保険料・後期高齢者医療保険料、さらには所得税・住民税に至るまで ・・・ 最低の生活費まで圧迫する強制課税が蔓延している。 貧困はますます進行し、「生活が苦しい」と答える世帯が60%を超える状況だ。 払いたくても払えないのが現実だ。

 財源がないと課税は際限もなく強化され、 給付は一段と削減されている。 どうやっても生活さえできない世帯が急増している。 そういった社会的背景を悪代官とその手下(所詮、庶民の心を持ち合わせない役人)は分からないのか。

 平成の役人は「憲法の遵守」を誓っていないのか? 憲法を遵守していれば、このような文書、このような対応は絶対できない。

 このような現実だからこそ公務員は「憲法の基本的人権」を守り、行政を行うことこそ「法治国家」と言えるのではないか。

 税も「応能負担」と「所得の再配分」を憲法の理念に沿って確立することが今こそ重要だ。

 富める者はより豊かに。貧しきものはより貧しく。 ・・・ 弱い者いじめの政策・行政はもうやめにしよう。