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   戦争に行かせるために 子どもを育ててるんじゃない

 憲法9条を守り、保持してきた「日本国民」が、2014年ノーベル平和賞候補に のニュースは、日本だけでなく世界のメディアも注目している。発案したのは、神奈川県座間市の子育てママさんだ。後押ししているのは県内の「9条の会」を中心とした「憲法9条にノーベル平和賞を」実行委員会たちだ。
 核兵器の廃絶、集団的自衛権行使反対を訴える集会の中で「広島、長崎で原子爆弾の被害を受けた日本には、核兵器廃絶を世界に訴える責任がある」「戦争放棄・平和憲法を世界に先駆け宣言した日本には、憲法9条を守り広げていく責務がある」「私たちは、戦争に行かせるために子どもを育てているわけではありません」とその思いを訴えていたのも同じ子育てママさんたちだ。
   世界に向けて 
    日本がやるべきことは……
   靖国神社参拝ではない!
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 本来、日本政府がこの思いを世界に訴えるのが日本の指導者の責任ではないか。

   「平和主義から日本を引き離す」

安倍首相・自公政権は、集団的自衛権行使を認める憲法解釈変更を閣議決定した。
ニューヨーク・タイムス紙は、「安倍首相は戦後の平和主義から日本を引き離すこれまでで最も大きな一歩を進めようとしている・・・」と伝え、集団的自衛権の行使を認めれば「日本の軍事に関する立場の根本的な変更になる」と強調した。
また、国内の世論調査では幅広い反対があるとし、「国家主義的な安倍氏が日本の憲法と戦争放棄をなくし・・・この転換を利用するのではと、懸念している」と報じた。

    〔平和宣言〕

 「あの日」から68年目の朝が巡ってきました。1945年8月6日午前8時15分、一発の原子爆弾によりその全てを消し去られた家族がいます。「無事、男の子を出産して、家族みんなで祝っているちょうどその時、原爆が炸裂。無情にも喜びと希望が、新しい『命』とともに一瞬にして消え去ってしまいました。」

 幼くして家族を奪われ、辛うじて生き延びた原爆孤児がいます。苦難と孤独、病に耐えながら生き、生涯を通じて家族を持てず、孤老となった被爆者。「生きていてよかったと思うことは一度もなかった。」と長年にわたる塗炭の苦しみを振り返り、深い傷跡は消えることはありません。

 生後8ヶ月で被爆し、差別や偏見に苦しめられた女性もいます。その女性は結婚したものの1ヶ月後、被爆者健康手帳を持っていることを知った途端、優しかった義母に「『あんた―、被爆しとるんね―、被爆した嫁はいらん、すぐ出ていけ―。』と離婚させられました。」 放射線の恐怖は、時に、人間の醜さや残忍さを引き出し、謂れのない風評によって、結婚や就職、出産という人生の節目節目で、多くの被爆者を苦しめてきました。

 無差別に罪もない多くの市民の命を奪い、人々の人生をも一変させ、また、終生にわたり心身を苛み続ける原爆は、非人道兵器の極みであり「絶対悪」です。原爆の地獄を知る被爆者は、その「絶対悪」に挑んでいきます。

 辛く厳しい境遇の中で、怒りや憎しみ、悲しみなど様々な感情と葛藤し続けてきました。後遺症に苦しみ、「健康がほしい。人並みの健康をください。」と何度も涙する中で、自らが悲惨な体験をしたからこそ、ほかの誰も「私のような残酷な目にあわせてはならない。」と考えるようになってきました。被爆当時14歳の男性は訴えます。「地球を愛し、人々を愛する気持ちを世界の人々が共有するならば戦争を避けることは決して夢ではない。」

 被爆者の平均年齢が78歳を超えた今も、平和への思いを訴え続け、世界の人々が、その思いを共有し、進むべき道を正しく選択するよう願っています。

     ・・・ 略 ・・・

 世界の偽政者の皆さん、いつまで、疑心暗鬼に陥っているのですか。威嚇によって国の安全を守り続けることができると思っているのですか。広島を訪れ、被爆者の思いに接し、過去にとらわれず人類の未来を見据えて、信頼と対話に基づく安全保障体制への転換を決断すべきではないですか。ヒロシマは、日本国憲法が掲げる崇高な平和主義を体現する地であると同時に、人類の進むべき道を示す地でもあります。

     ・・・ 略 ・・・

 私たちは、改めてここに68年間の先人の努力に思いを致し、「絶対悪」である核兵器の廃絶と平和な世界の実現に向け力を尽くすことを誓い、原爆犠牲者の御霊に心から哀悼の誠を捧げます。

 平成25年8月6日                     広島市長  松井 一實

 これは昨年、広島市長が世界に向けて訴えた「平和宣言」である。

 平和宣言とは、広島市が世界最初の原子爆弾の惨禍を経験し、2年目の昭和22年に、永遠の平和を確立したいという広島市民の願いを全世界の人々に訴え続けている宣言で、世界的行事にまで発展させた平和祭である。

 今年は69年目、「平和な国づくり」か「戦争できる国づくり」か。『核兵器全面禁止』『被爆体験の継承』『平和憲法の発展』『原発ゼロ』など、多彩なテーマのもと、「人類の平和」の一点で祭典が行われる。   戦争は人類にとって『絶対悪』である。

   「靖国神社参拝」 ・ 国に命をささげや英霊の御霊 ?

 8月15日、今年も終戦の日を迎える。アジアで2千万人の命が奪われた太平洋(侵略)戦争。それを美化する「靖国神社」。
靖国神社は、 ▼付属施設・遊就館でかつての太平洋(侵略)戦争をアジア解放の正義の戦争だったと美化する展示を行っている。 ▼A級戦犯(戦争犯罪人)を戦争の犠牲者と合祀している。 ▼天皇のために命をささげた人(命をささげたと理屈を弄し)だけを祀り、原爆や空襲の犠牲となった市民は対象外としている。 そうした特殊な性格を持った神社である。 ・・・ だからこそ、天皇陛下自身参拝に行かない。 ・・・ 戦争の犠牲者を追悼し、不戦の誓いを立てるには最もふさわしくない神社である。
戦争犯罪とは、 ▼平和に対する罪  ▼人道に対する罪 である。「南京大虐殺はなかった」「東京裁判はごまかしだ」「慰安婦はどこでもいた」など、世界のどこにも通用しない妄言は、歴史の真実を誤魔化すものでしかない。   今また、歴史を繰り返させようとしている。

   「憲法が憲法違反」 ・ 不思議な“珍論” ?

 「憲法自体が憲法違反の存在だ」(参議院憲法審査会)
 得意げに論陣を張る自民党赤池議員。その意味を問われると答えられない。珍論にも値しない。

 自民党の村上元行政改革担当相は集団的自衛権の行使容認をめぐる講演で、「法手続きを無視すれば権力の暴走を止められなくなる」「(ドイツのナチスが)全権委任法で民主的ワイマール憲法を葬ったようなことを日本で繰り返してはならない」と訴えた。

   「ナチの手法」 ・ 酷似している 「安倍の手法」

 「海外で戦争できる国づくり」に突き進む安倍首相。
 「私たちの命と平和な暮らしを守れなくてよいか ?」 ・・・ と国民を脅かし、不安感をあおる手法。この物言い、過去によく似た例がある。 ナチ(ヒットラー)の手口を学べである。ナチス・ドイツが国民を戦争へと動員した手口である。

 「(他から)国民が攻撃されると言い、平和主義者には愛国主義が不足し、国が危険にさらされていると非難すればいい。ほかに必要なことはない。この方法はどこに国でも通用する」 ナチス・ヒットラーの腹心であったヘルマン・ゲーリングが、戦争を好まない「平凡な国民」を指導者の命令に従わせ、戦争に参加させる「とても簡単な方法」だと述べたものだ。

 「ナチの手口に学べ」と麻生元首相。そのナチの手口を実行している安倍現首相。国民を脅かし、不安感をあおり、人為的に脅威を造りだす。こんな騙しの手口 いまや通用させない。