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 2021年が去り、2022年を迎えた。
 このコーナー独自で昨年の人を選出したい。
 本当はひとりだが、理由があって四人としたい。

 2021年の人は、赤木夫妻。
 赤木俊夫さんは2018年3月7日に命を絶ったが、妻の雅子さんが国を相手に損害賠償を求める訴訟を起こした。
 明らかに誰かを追い詰めつつあった。

 安倍さんは私や妻が関係していれば、国会議員も政治家もやめると国会の場で断言していた。

 裁判については、国が訴えを全面的に受け入れて損害賠償金を支払うとしたので、打ち切りとなった。国は損害賠償の裁判を終わらせた。

 赤木俊夫さんは死をもって政治の腐敗に抵抗した。
 赤木雅子さんは裁判で国を追い詰めた。
 赤木夫妻は、民主主義とは何か、権力とは何かを私たちに教えてくれた。
 二人のことを絶対に忘れてはならないと私は思う。
 何かを具体的にやることはできないが、二人を忘れないことで、自分の生き方を点検できる。

 2021年の人は、安倍夫妻。
 妻は国民から選ばれた議員でも何でもない。
 しかし、夫が権力の座にあれば、政治権力が自身にも一体のものとして影のようについてくる。だから、権力を及ぼすことに細心の注意を払い避けなければならない。

 妻本人がそのことに無自覚なら、権力をもった夫はその立ち居振る舞いを規制しなければならない。
 この夫妻の動向の一連の報道に接すれば、夫婦ともに無自覚のようだ。

 無自覚は何をもたらすことになるのか。
 安倍夫妻は、民主主義とは何か、権力とは何かを私たちに教えてくれた。
 二人のことを絶対に忘れてはならないと私は思う。
 何かを具体的にやることはできないが、二人を忘れないことで、自分の生き方を点検できる。

 2021年の人は、ある意味沈痛な思いの選択である。

 2022年。今年の年末は明るく張り合いのある人を取り上げたいものだ。
  みなさんにとって、良い年であることを願って。