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   “ふるさと納税“ ・ ゆがんだ納税 !

 ふるさと納税 ・・・ 名目上は善意の寄付だが、実態は節税の手段、ネットショッピング化している。
 年、5千億円近くの税収が消え、財政のひずみを招いている。
 背景には、過剰な返礼品競争や仲介サイトの宣伝合戦がある。

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 そんな不合理や不公正が広がるのを、これ以上放置していいのだろうか?

 ふるさと納税に詳しい法政大学の平田英明教授は「寄附金の少なくとも5割は公共(国民)サービスに使われるはずが、隠れ経費に消えている。  ・・・ ただでさえ経費の多さが問題となっている。」と指摘する。

 ふるさと納税で自治体が寄付を受けるのに係る経費が、総務省も把握しないまま膨らんでいることが指摘されている。

 2023年度に寄付金を多く受けた上位20自治体だけでも何百億円に上る。 内、何十もの自治体で、寄付に占める経費の割合が5割を超えている。

   ふるさと納税➤50%〈税の喪失〉 ➨ 税収不足<増税 ?>

 ふるさと納税は、寄付した金額のうち2千円を超える分が当年の所得税や、翌年の住民税から控除される仕組みだ。
 返礼品には国産牛やイクラなどが用意され、実質的に2千円で高価な特産品をもらうことができる。

 一方、ふるさと納税で寄付された自治体は、その分税収が減少(寄付を受けた自治体に横取り)される。

 ふるさと納税がはじまった当初は、81億円(2008年度)だった寄付総額は2022年度には約1兆円を超え前年度比1.2倍の9,65億円を超えて過去最高額に達した。
 まさにネットショッピングと化した“ふるさと納税”である。

 この50%が経費として消失されるということは、その同額の税収から消えたことになり、結果、その税収を賄うために、いずれ増税しなければならないことになる。

 この経費以外にも多額の経費が掛かっている。 寄付の受領証明書を発行する際の送料、ワンストップ制度の事務量など寄付を受けた後に係る経費だ。

 過度な返戻金競争で5割の経費を使い切る。 本来、税収になるハズだった税収が経費となって消えていく。 ・・・ そのツケの行きつく先は、 “庶民増税” だ。

   増税のツケは ➤ ふるさと納税さえ出来ない弱者へ

 寄付とは本来、反対給付を求めるものではない !

 ふるさと納税を否定するものではないが、本体の寄付の精神を逸脱している。

 難民支援や、国連こども支援、赤十字社 ・・・ 等々への寄付(同様に寄附金控除の対象となる)には反対給付はない。善意の寄付である。

 ふるさと納税で返礼品を受取り、本来の自治体の税収を減らす。
 ふるさと納税された自治体も、返礼品と経費で50%以上の経費をかける。
 結果、全自治体でふるさと納税約1兆円とすると5千億円(50%換算)の税収減をもたらす。
 その税収減は、いづれ全国民への増税となって跳ね返った来る。

   広辞苑 ➤ きふ[寄付・寄附] ・ [献金]

 「広辞苑」をひも解いてみよう ?
 ・きふ〔寄付.寄附〕
   「公共のことなどに」おかねや品物をさしだすこと。 「類」 献金
 ・けんきん〔献金〕
   ある目的に使ってもらうために、すすんで、おかねをさしだすこと。 「類」 寄付

  とある。