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   軍事費倍増予算  国民の生活は置き去り !

 2023年度予算、政府はどんな判断で政策の優先順位を決めているのか ?

 日本国憲法の“三原則”は、「国民主権」、「平和主義」、「基本的人権の尊重」である。
  ● 憲法前文の「国のあり方を決める力は、わたしたち国民にある」は、主権在民とも言い、国の政治を最終的に決める権利<主権>は国民にあると示しています。
  ● 憲法9条では、国家間で争いが起こっても、決して戦争をしないこと。この目的を達成するするために陸・海・空軍などの戦力は持たないことを明言しています。
  ● 憲法25条では、生存権を保障し、「すべて国民は、健康で文化的な最低生活を営む権利を有する」・「国はすべての生活部面について社会福祉、社会保障及び公衆衛生の向上及び増進に努めなければならない」と規定し、①自由権、②平等権、③社会権、④参政権、⑤請求権といった権利を保障しています。

   国家は偉大なる父親である !

 国民の生活権は世界人権規約でもうたわれ、国際的にも広く認められています。
 憲法の生活権の保障は、生活を守り、社会保障を充実させていく国民の権利ともなっています。
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 社会保障制度に関する勧告(抜粋)

・ 社会保障制度とは、疾病、負傷、分娩、廃疾、死亡、老齢、失業、多子その他困窮の原因に対し、保険的方法又は直接公の負担において経済的保障の途を講じ、生活困窮に陥った者に対しては、国家扶助によって最低限度の生活を保障するとともに、公衆衛生及び社会福祉の向上を図り、もってすべての国民が文化的社会の成員たるに値する生活を営むことができるようにすることをいうのである。このような生活保障の責任は国家にある。国家はこれに関する綜合的企画をたてて、これを政府及び公共団体を通じて民主的能率的に実施しなければならない。この制度は、もちろん、すべての国民を対象とし、公平と機会均等とを原則としなければならず。またこれは健康と文化的な生活水準を維持する程度のものたらしめなければならない。そうして一方国家がこの責任をとる以上は、他方国民もまたこれに応じ、社会連帯の精神に立って、それぞれの能力に応じてこの制度の維持と運用に必要な社会的義務を果たさなければならない。

1. 国民が困窮におちいる原因は種々あるから、国家が国民の生活を保障する方法ももとより多岐であるけれども、それがために国民の自主的責任の観念を害することがあってはならない。その意味においては、社会保障の中心をなすものは自らをしてそれに必要な経費を醵出せしめるところの社会保障制度でなければならない。

2. しかし、わが国社会の実情とくに保険制度のみをもってしては救済し得ない困窮者は不幸にして決して少なくはない。これに対しても、国家は直接彼等を扶助しその最低限度の生活を保障しなければならない。いうまでもなく、これは国民の生活を保障する最後の施策であるから、社会保障制度の拡充に従ってこの扶助制度は補完的制度としての機能を持たしむるべきである。

3. しかしながら、社会保障制度は前述のような措置だけではいけない。

 更に、すすんで国民の健康の保持増進のために公衆衛生に対する 行政や施設を同時に推進しなければならない。更にまた、国民生活の破綻を防衛するためには社会福祉行政も拡充しなければならない。社会保障制度は、社会保険、国家扶助、公衆衛生及び社会福祉の各行政が、相互に関連を保ちつつ綜合一元的に運営されてこそはじめてその究極の目的を達することができるであろう。
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  「戦争をしない国」から “戦争ができる国”へ 

戦後の安全保障政策を大転換する安保関連3法案の閣議決定。
 日本が急速に戦略的思考を進化させ、自国だけでなく他国に目に向け軍事化を図ろうとしている。
 軍事主義に走る国家が軍事力の増強を「防衛力の抜本的強化のため」「自国防衛のため」と主張することは非常に危機感を感じる。(ロシアのウクライナ侵略も「ロシア国民の生命を守る特別軍事作戦」と称し、侵略戦争を正当化しようとしている。)

 防衛力の強化をめぐり、岸田首相は「内容と予算、財源を一体で議論する」と再三繰り返してきたが、“規模ありき”の身の丈を超えた内容を詰め込み、防衛費の大幅な増加に見切り発車した。

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 首相は防衛費の財源確保について“今を生きる我々が未来の世代に責任を果たす”と述べたが、『今を生きる我々に、生きて活けるだけの社会保障の責任を果たす』とは一言も言わない。
 社会保障の財源は削減するだけ削減し、消費税収で賄っているが、社会保障を充実するためなら消費税を増税する。消費税を増税しないなら、社会保障負担(自己負担)増額するとし、国民負担を次々に引き上げている。
 防衛費が最優先で社会保障の議論は後付けとなっている。

   悪魔のシナリオ

 朝鮮半島で、北朝鮮軍が軍事行動を開始。バルト海と中東でも武力衝突が勃発。米軍は臨戦態勢に入り、特殊部隊のジョーンズ中尉は妻をハワイに残し、戦地へ飛んだ。
 同じ頃、FBI捜査官のファイブは何者かが紛争の背後にいるという情報を掴み、捜査を開始する。
 その間にも危機はエスカレート。米軍は北朝鮮への地上攻撃を開始するが、黄海の米艦隊が核攻撃で全滅してしまう。
 戦争の地獄に呑みこまれてゆく、ジョーンズの家族たち。
 一方、ファイブは謀略の黒幕に迫るが、すべては手遅れだった。中国が参戦し、世界は破滅へと突き進んでゆく。・・・
 これは2019年制作の映画であるが ・・・  北朝鮮をウクライナに置き換えてみたら、何が見えてくるか? ・・・

 平和こそ・人類にとって尊いものはない ❣