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   消費税も年金も「痛み」の押し付け

 安倍首相は、景気の不透明感が増す中で、参議院選で信任(勝利)されたと消費税増税・憲法改悪等の政策を強行しようとしている。 国会は未だ閉会中である。 議論はないままだ。
 消費税増税は経済・社会や国民生活にいかなる混乱をもたらすのか議論もなく、また国民や事業者の反対、理解のないまま本日から実施される。

 安倍首相は「全世代型の社会保障制度を構築していく上においても、国の信用を守っていくためにも必要だ」と消費税増税を主張する。

 ならば問いたい! 
 数兆円もの年金財源を無駄遣いし(現在の高齢者が働き盛りの若者時代・・・年金受給の高齢者は少なかった・・・年金財源は国民皆保険で徴収され余っていた。 それをグリーンピア・年金福祉施設・年金住宅融資・・・挙句は職員宿舎の整備・社会保険庁長官の交際費・公用車の購入・社会保険庁職員の福利厚生費などに使い果たし、 グリーンピア事業及び年金住宅事業の廃止に伴っては借入金の繰り上げ償還金等に4兆円以上もの年金財政を流用した。 <それらの事業法人には厚生労働省・社会保険庁職員の天下り先となっていた。>

 グリーンピアや多くの施設で赤字は垂れ流しにされ、初期投資すら回収できず、年金財源から穴埋めされてきた。・・・すべて徴収された年金保険料が財源であった。
 全ての施設が超安価で民間や自治体に譲渡され、一部の施設は解体され、その解体費用は年金保険料から支出された。
 だれ一人として責任を取っていない。

 森友・加計問題(背任・文書改ざん・偽証答弁・忖度・・・)でも嫌疑不十分で不起訴処分である。
 東京電力もあれだけの大災害(東日本大震災-原発・放射能完全除去まで今後何万年~何十万年もかかる)をもたらし、多くの死者を出しても、予見できなかったと経営者責任は無罪である。

 国家・政治家などの権力者は常に責任をとらない。
 戦争と同じである。 常に犠牲になるのは国民である。

    軽減税率や還元策 ・・・ 理解も対応も不能

 政府はこの消費税増税に合わせ、現金を使わないキャッシュレス決済に対するポイント還元やプレミアム商品券など、増税で増える税収分を上回る総額2兆円超の経済対策を実施する。与党側は「消費を落とさないよう景気を下支えする」(公明・山口代表)とアピールするが、米中貿易摩擦や英国の欧州連合(EU)離脱、イラン情勢など世界情勢の不透明感は年末にかけて高まっていく。

 消費税増税時の混乱も避けられない。 導入された軽減税率や経済対策と称した制度は複雑怪奇だ。軽減税率では、飲食料品を購入する場合、持ち帰れば8%、店内で食べると外食扱いで10%・・・では店内とはどこまでを指すのか? 国税庁のQ&Aによるとコンビニのイートインは店内にあたり飲食提供10%という。 ならば店外ならいいのかと言えばそうではない。 商店街でソフトクリームを買って公園で食べれば持ち帰り8%、商店街に設置した商店街管理のベンチで食べれば飲食提供10%という。

 いちご・ぶどうなどの果樹園でイチゴ・ぶどう狩りをしてその場で食べればサービス・飲食提供で10%、帰りに買っていけば持ち帰り8%だという。

 ならば問いたい?
ブドウ園・・・入園料のみでぶどう狩りをしてください。収穫物はすべて果樹園に帰属します。収穫したものは買い取ってください。 隣地の休息所(他人の土地、設置物も他人の所有)がありますからそちらで飲食してください。 飲食の接待は他人が無償で行います。 ・・・これは8% なのか10%なのか?

 複数税率にともなうレジ導入の対応も事業者を混乱させている。
 地域の観光物産店(アンテナショップなど)では、 軽食喫茶については物産店で提供しているが、漬物等の観光土産物・物産食品・農産物や弁当などは地域の商店や農家と提携し委託販売である。 手数料(定価売価から)を除いた代金を商店や農家に支払っている。 今までは全品8%の消費税でレジカウントしてレシートを発行し、代金は全品8%の消費税を乗せて仕入支払(売却分のみ)していても消費税計算に問題はなかった。
 しかし、委託商品は仕入ではない。 観光物産店では手数料収入だけが売上である。 手数料は10%である。食料品・農産物・弁当は8%である。お客から受領する売上代金をレジで区分できない。委託者の受領代金を観光物産店のレシートで発行できるのか? 経理処理はどうすればよいのか?
 また、観光物産店から仕入れて地域活性化に協力している地域の料理店・喫茶店はどう対応し消費税の仕入控除の経理(区分記載の請求書対応)をすればよいのか?
 そのほか、さまざまな問題が生じてくる。 消費税対応とレジ対応に困惑している。
 地域活性化の崩壊にもつながる。

 インボイス(適格請求書等の発行の義務づけ)が導入されると地域の小規模商店や農家は適格請求書を発行できない(免税業者)。 地域活性化に協力している小規模事業者・農業事業者は商取引から排除され、事業そのものが継続できなくなる。

 消費税率引き上げても、世界一厳しい日本の財政をどう健全化していくのか? 
 必要な社会保障費は今後さらに増えていく。
 政府が掲げている2025年度の国と地方の基礎的財政収支(プライマリーバランス)黒字化目標をどう達成するのか?

 国民負担をさらに増やし、給付を大幅に削減するのか?

 国民生活の痛みは益々強まっていく!