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  ⅠT企業の税逃れ   注目は「デジタル税」

 税務署の人事異動は7月10日に終わり、税務行政は本格的な“税務調査” “滞納整理”の次期に入った。
 納税者にとって “税務調査” “滞納整理” に信頼感が持てるかが最大の問題ある。 当然、税務署・国税庁も最大の関心事であるはずだ。 しかし、
“税金逃れ” と “税金のかすめ取り” “強権的な徴税” が横行している今日、納税者・国民にとって、税務署・国税庁に対する信頼感はほとんどない !

 アメリカ企業グーグルなどIT(情報技術)企業はまともに税金を納めていない。 税金逃れの対策も国は試みていない。
 アマゾン(等)のネット通販事業が日本での課税を逃れられるのは租税条約に抜け穴があるからだ。
 外国企業が日本国内で事業を行う場合、日本国内に支店や事業所などの恒久的施設がなければ事業利益に課税されない。 保管や引渡しのみを行う倉庫は、日米租税条約では恒久的施設とはみなされない。 アマゾン(等)は、ネット通販事業用の物流センターを単なる倉庫だと主張し、課税を逃れている。
 アマゾンは、日本で重要な役割を果たす16の物流センターを稼働させ、6千人以上のフルタイム従業員を雇用している。 ・・・ 何でこれだけの大がかりな施設と雇用を持ちながら、単なる倉庫と言い逃れ、税金も逃れることができるのか ? 事実上の特別待遇である。 ・・・ 国民からは理解できない !   同様のことは、巨大な宗教団体、 巨大な学校法人にも 「非課税」 を盾に横行している。 ・・・ 悪貨が良貨を駆逐してはならない。

 インターネットを介した経済活動なら、その国に拠点を置かなくても展開できる。 そこで膨大な利益を上げても課税できない。 「デジタル経済」は新たな時代の産物である。 欧州委員会が打ち出した「デジタル税」。 その国に拠点がなくても、デジタル経済サービスをその国で展開していれば課税できるルールを早急に確立すべきである。

  税金93億円かすめ取った 加計学園

 安倍首相の「腹心の友」、加計孝太郎氏が理事長を務める加計学園の獣医学部開設をめぐり行政が歪められた問題。 加計氏は、安倍首相との面談は「作り話」だったと発言した。安倍首相も面談を否定したが、一国の首相が名を使われ、利用され、その結果、93億円の税金(補助金)を「かすめ取った」のは事実である。
 愛媛県は税金(補助金)を出すつもりはなかった。今治市も50億円が限界だと学園側に伝えていた。 そこで加計孝太郎理事長は安倍首相と会食した。 すると、県と市の担当者は首相官邸に呼ばれた。 柳瀬唯夫首相秘書官(当時)が対応した。 ・・・ 結果、愛媛県は31億円の税金(補助金)を、今治市は12億円積み増し62億円の税金(補助金)を出した。
 これは真に安倍首相の名を使い “国民の税金をかすめ取った” ゆゆしき事態であり、 “国民の税金” の使われ方として絶対に許されないものだ !

 安倍首相は自分の名を騙られたのに何一つ抗議もしない。 「補助金を出せと言ったわけではない」県と市の判断は「私はあずかり知らない」 ・・・ 知っていたら 「共謀者」 である。  「知らなかった」 が本当であるなら、 これだけの「税金がかすめ取られた」責任は何処にあるのか?誰がとるのか? 一国の最高責任者、安倍首相は明確に答えるべきである。 なぜなら、私たち国民の税金の行方だからである。

  政務活動費  税金の不正詐取

 地方議員の政策立案能力を高める目的で2012年導入された政務活動費。 議員報酬とは別建てで支給される。 目立つのは不正な使用<詐取>ばかり。 不正行為<詐取>が起こるのは議員のモラルの問題、チェックの甘さから魔がさす議員もでるというが、 チェックの甘さ・でき心では済まされない。 税金は市民の税金である。

 兵庫県の号泣県議や富山市議会の辞職ドミノなど政務活動費(税金)が不正に詐取されている。
 横須賀市議の場合、年167万円、平均月額で14万円。 非正規で働く労働者の賃金にも相当する金額である。 政務調査費(名目)から政務活動費に変わって使える範囲が拡大した。 視察や研修費、旅費交通費、資料代や文房具だけでなく、飲食費などにも使えるようになった。

 議員は不正をしないだろうという性善説は成り立たない。 議員でも不正はするという性悪説に立って仕組みを抜本的に改めるべきだ。

 税を納めるのは市民の『権利』であり、税がどう使われているか監視するのは市民の『義務』である。
 「税の集め方」 「税の使われ方」 国民は注視しなければならない。 真剣に ・・・

  都税 1400億円  ・  ドブに捨てる

 石原慎太郎元東京都知事が鳴り物入りで設立した地域金融機関『新銀行東京』が5月1日、開業13年目で幕を閉じた。 都民の税金1400億円をつぎ込んだ“石原銀行”は破綻した。
 石原都知事(当時)は、「今回出資する1000億円が、やがて数兆の値になる」 と大言壮語し、自民党、公明党、民主党が賛成し新銀行東京が設立された。

 このずさんな銀行につけこんだのが金融ブローカーや元暴力団員らだ。 元行員らと結託し、融資申請書類を偽造して経営実態のない会社への融資詐欺が続出、短期間で不良債権の山をつくった。
 都の素人商法は開業3年目で破綻状態に追い込まれ、累積損失1016億円と超過債務寸前となり、減損処理で都の出資金の大半を棄損した。
 にもかかわらず石原都知事(当時)は、400億円の追加出資を提案し、自民党・公明党の賛成で可決した。

 都民の税金を、1400億円もの大金を “ドブに捨てた” 権力者の税金の使い方。 いまだ誰も責任をとっていない。 政党も 個人も ・・・ 民主国家、国民主権国家はない。

  軍事費 11兆円   トランプの言うことを聞くな“!”

 トランプ米大統領はNATO(北大西洋条約機構)に対GDP比2%の軍事費を達成するよう窮迫している。 アメリカ(対GDP比3.1%)ばかりに負担を負わせるなとの論理だ。 アメリカは軍事費拠出でこれ以上NATO(北大西洋条約機構)を守らないぞ! との窮迫だ。
 * 中国の対GDP比軍事費は1.9%

 日本には関係ない絵空事ではない。 トランプとすべて一体である安倍内閣は、年内に決定される新たな防衛大綱・中期防衛力整備計画に向け、自民党が政府に提出した提言で、「NATO」が軍事費の対GDP比2%を達成することを目標にしていることも参考にしつつ、必要かつ十分な予算を確保する」ことを求めている。
 現在日本の防衛費の対GDP比は0.9%、5兆1911億円である。 対GDP比2%となると倍増11兆2860億円(1008.9億ドル)と<衝撃的な軍事費>なる。
 現在軍事費の上位5か国は、 ① アメリカ6100億ドル   ② 中国2280億ドル   ③サウジアラビア694億ドル   ④ ロシア663億ドル   ⑤ インド639億ドル だ。
 一躍世界第3位の軍事大国となる。

 これもすべて国民の税金である。 貧困に悩む国民の血税である。

 公文書改ざん ☛ 市職員は有罪、佐川前局長は不起訴

 学校法人「森友学園」との国有地取引に関する決裁文書の改ざん<虚偽有印公文書作成などの容疑で告発>、会計検査院への報告が歪められた問題で佐川宣寿・前財務省理財局長ら財務省幹部38人を不起訴とした大阪地検特捜部の捜査に疑念の声が渦巻いている。
 一方、沖縄県宮古島市の職員が虚偽の公文書を作成したとして有罪判決を言い渡されている。同じ公文書改ざんなのになぜ違うのか ? ・・・

 安倍首相、昭恵夫人とお友達だったことを隠すためか? 安倍首相の家来がやったことだからか? ・・・ 

 虚偽有印公文書作成という犯罪は「1年以上、10年以下の懲役」(刑法156条)である。
 判決文、不起訴理由を見てみよう。
・ 沖縄県宮古島市の市職員の事件では那覇地方裁判所平良支部は、『いずれも内容が真正な公文書であるかのように装って提出』と判断し、懲役1年6ヶ月(執行猶予3年)を言い渡した。
 一方
・ 佐川理財局長ら38人の告発に対して大阪地検の山本真千子特捜部長(現・函館地検検事)は、『文書の効用を失ったとは言えず、うその文書を作ったとは認められない』と、改ざんが14の決裁文書300ヶ所にも及んでいながら不起訴の理由を説明した。
 国有財産の処分収入減は8億2千万円だ。 これも国民の財産である。

 国民感情からは理解できない理由である。 大阪地検特捜部長も安倍首相のお友達なのか? 家来なのか? 犯罪を犯罪と認定できない権力構造は、信頼に値しない。 正義の放棄である。

 佐川氏に支払われ5000千万円の退職金も国民の税金からである。

 正義のない権力は国を崩壊する。  お友達内閣は退陣せよ!