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   新規滞納額(2014年) 前年比8%増

 国税・地方税・社会保険料を問わず滞納が増加している。滞納の原因は多様だが、業況の悪化や消費税の増税、資金面で対応できない小規模・零細法人に対する社会保険の強制加入など、自助努力では解決できない滞納が多く見受けられる。
 こうした滞納者に対する徴収行政は、個々の滞納者の実情を顧みないで売掛金・給与・預貯金など事業の継続や生活の維持に大打撃となる財産に狙いを定めて差し押さえたり、「差押禁止財産」である入金された児童手当まで差し押さえ、取立てる事態まで発生している。
 また、「差押え執行中」と大きく書かれた公用車を滞納者の門前に横付けするといった『人権蹂躙』の事態さえ発生している。
 事務所の税理士も参加する“東京税財センター”は、このような徴収行政に対し、滞納問題への対処法を納税者の視点に立って記した書籍『差押え』を出版し、あるべき徴収行政を世に問うとともに、徴収行政の実態に警鐘を鳴らしてきた。
  27年10月26日付 朝日新聞が掲載
    
大野会長のコメント

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 一昨年の11月、預金に振り込まれた児童手当(差押禁止財産)を差押え、取立ての適否が争われた「鳥取県児童手当差押事件」で納税者が勝利し、判決が確定した。(高裁)

 また、平成26年1月以降、延滞税(国税)の利率が軽減されるとともに、延滞税の免除制度等が大幅に改善され、納税緩和制度についても申請型の「換価の猶予」制度が新たに創設されるなどの見直し・改善が行われた。(質問検査権の導入など問題点もある)

   求められる 税理士の出番

 先ず、差押ありき ・・・ の強権的な滞納処分の嵐は依然として全国で吹き荒れ、今年に入り、自殺(茨城県)という悲劇も起きています。
 本来、日本税理士連合会はじめ、各地の税理士会が滞納問題を「税務支援」と位置づけ、真剣に対応すべきであるが、到底期待できそうな組織ではない。多くの税理士も「滞納問題は専門外」「滞納問題は金にならない」といった状況で、滞納問題に対する取組は極めて不十分だ。
 大部分の滞納者は、滞納処分のプロである徴収官と「丸腰」で対峙しなければならないのが現状だ。

 このような現状の中、納税者の生活権・営業権を護るため税理士など専門家の出番が求められている。 ・・・ 『滞納相談センター』は、こうした求めに応じ、設立された。

 ■ 税理士ら「滞納相談所」を設立 (朝日新聞2015.9.16記事より)
 首都圏の税理士らの有志が16日、税や社会保険料の「滞納相談センター」を設立する。東京都港区虎ノ門に拠点を置き、メンバーの税理士、弁護士、社会保険労務士が面接や電話(03・6268・8091)で、17日から滞納者の相談に応じる。(原則無料)
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 16日に設立総会を開き、約100人が会員となり、約40人が相談にあたる。
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      * 10月26日に朝日新聞は滞納相談センターを記事にした。上記別掲。

    広範な仲間(税理士等)の賛同と参加を !

 「滞納相談センター」の組織は、非営利の任意団体であり、滞納相談センターの趣旨に賛同するとともに、自ら「相談員」として活動する又は活動することを目指す「正会員」と、趣旨に賛同する「賛助会員」によって構成されています。
 財政は、会員が納入する会費(2年・1人3,000円)及び内外から寄せられる募金により賄われます。
 活動は、原則ボランティアで滞納相談に応じています。また、滞納問題等に関する研修や事例研究等もおこないます。

 このように重要な役割を担う「滞納相談センター」を多数の賛同と参加のもとに発足させることができました。さらなる発展を目指し、「滞納相談センター」の趣旨に賛同・活動していただける税理士・弁護士・社会保険労務士など広範な仲間・諸先生の参加を訴えます。

 事務所の税理士も2名参加し、相談員として活動していきます。

 滞納問題でお悩みの納税者 ・ 1人で悩まずご相談ください。
 上記相談センター(03・6268・8091)に。